アルミニウムと植物
アルミニウムは地殻を構成する元素としては酸素、珪素に次いで3番目に多い(重量比)。工業的に多彩な用途が見出される一方、酸性土壌中のアルミニウム含量は、植物の成長に影響する重要な要素である。農業や園芸における人工的な栽培環境では中性付近に調整された土壌を用いる場合が多いが、それでも有害なアルミニウムイオン(Al3+)が根の伸長成長を阻害する事が知られている。これは、火山性の酸性土壌が広く分布する日本において重要な問題である。
作用機序
土壌中のアルミニウムは、pHが5.0を下回ると急激にイオン化して溶解度が高まり、pH3.5ではほぼ完全に溶存体となる。水溶化したアルミニウムが農作物その他の植物に及ぼす害として、以下のようなもの知られている。
* 肥料として土壌に添加したリン酸と結合し、難溶性の塩を形成する。結果として施肥効率が低下する。
* 根の成長阻害を引き起こす。アルミニウムは根の細胞の細胞壁〜アポプラスト領域へ結合し、種々の応答反応を引き起こす。応答反応としてはβ-1, 3 グルカンであるカロースの分泌などが知られるが、成長阻害の具体的なメカニズムは分かっていない。
成長阻害に関する研究は今も進められているが、アルミニウムが活性酸素の発生を促し、脂質の過酸化やミトコンドリアの機能障害を引き起こすとする意見が有力である。
アルミニウム耐性植物
コムギやトウモロコシ、アジサイ、ソバなど一部の植物は、アルミニウム耐性を持つ(あるいは高アルミニウム環境にも適応し得る)事が知られている。アルミニウムを無毒化するメカニズムは様々であるが、一般にカルボン酸(シュウ酸、クエン酸、リンゴ酸など)を中心とした有機酸でアルミニウムイオンをキレートし、水溶性の錯体を形成する機構によると言われている。
アルミニウム耐性に関与する遺伝子は最初にコムギにおいて発見された。耐性関連遺伝子はトウモロコシからも見つかっている。これらの植物においては単一の遺伝子によりアルミニウム耐性が実現されているが、全ての植物のアルミニウム耐性が同一の機構によるわけではないと考えられている。
アルミニウム耐性土壌菌
遺伝子組み換えによりアルミニウム耐性植物を作出する際、その遺伝子源として注目されているものに、土壌性のアルミニウム耐性菌がある。根粒菌として知られる Rhizobium もアルミニウム耐性菌の一種である。強酸性(pH3.0)高アルミニウム条件にて選抜されてくる菌はほとんどが糸状菌であり、従ってアルミニウムの多い土壌ではこれらの生物が優占していると考えられる。以下はアルミニウム耐性菌を含む属の一部。
* Emericellopsis、Paecilomyces、Mortierella(クサレケカビ)、Sporothrix、Penicillium(アオカビ)、Aspergillus(コウジカビ)、Metarhizium
化合物
合金についてはアルミニウム合金を参照。
* 酸化アルミニウム - 通称アルミナ。モース硬度が 9 と高く、研磨剤として利用される。サファイアやルビーもほぼ同じ組成である。
* 塩化アルミニウム
* ミョウバン
* 窒化アルミニウム
* 硫酸アルミニウム
* 水素化アルミニウム
* 水酸化アルミニウム
* 氷晶石
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posted by アルミニウム価格リアルタイムチャート at 06:44|
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